- ヘッジファンドとは
- ヘッジファンドの魅力
- ヘッジファンドの注意点
- ヘッジファンドに対する誤解
- ヘッジファンドの選び方
目次
ヘッジファンドとは
資産運用をする人の中で人気があるのが「ヘッジファンド」です。
ヘッジファンドとは、資産運用を専門にする金融機関のことであり、投資のプロであるファンドマネージャ(運用責任者)が率いる専門組織です。
投資家は、ファンドに自己資金を預け運用を依頼し、ファンドの運用に相乗りすることでリターンを得ることができます。
ヘッジファンドは元々、資産家の間で育まれたサービスであり、「億」を超える資産を運用するような富裕層のみをターゲットとしていましたが、近年は比較的小規模で、少額から始められるファンドが出現したことで少しずつ一般の投資家にも広まってきました。
また、元々アメリカで発祥したサービスですが、日本にもちらほら個人向けのファンドが設立されるようになったことも、認知拡大の背景にあります。
そんなヘッジファンドですが、富裕層・資産家をはじめ、多くの投資家から高い評価を得ているのはなぜなのでしょうか。
そこで今回は「ヘッジファンドの魅力」について深掘りした上で、初心者にもわかりやすく注意点やファンド選びのポイント、おすすめファンドまでまとめて解説していきたいと思います。
ヘッジファンドの魅力
ヘッジファンドの魅力は色々とありますが、特に重要なのは
- 高いリターン
- ほったらかしでOK
- 初心者でも安定
の3点でしょう。それぞれ順に解説していきます。
高いリターン
ヘッジファンド最大の魅力はその高いリターンです。
資産運用を目的にしているのですから、より高いパフォーマンスが安定していることは最も重要であり、この点で評価されていることは言うまでもありません。
ヘッジファンドが安定して高いパフォーマンスを出せる理由については、
- 高い専門性(プロの戦略、調査、分析)
- 情報網・コネクション
- 資金力
- 専業にしていることで割けるリソース(人、時間 etc.)の多さ
など、様々な要因が関係しています。
詳しくは以下の記事で掘り下げているので、興味のある人はこちらも併せてご一読ください。
https://ciel-pia.com/%e3%83%98%e3%83%83%e3%82%b8%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%83%89%e3%81%8c%e5%bc%b7%e3%81%843%e3%81%a4%e3%81%ae%e7%90%86%e7%94%b1%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%81%ef%bc%9f%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%83%89/
ヘッジファンドのパフォーマンスが高いことはこれまでの実績からも明らかになっており、以下のグラフからもマーケットや投資信託を大きく引き離して高い成長率を見せていることや、ボラティリティを抑えた上で高いリターンを残していることが示されています。
ほったらかしでOK
ヘッジファンドが、多くの投資家に支持されている理由に「運用をプロ(ファンド)に任せる」というポイントがあります。
ヘッジファンドは、そのスキーム上、ファンド/ファンドマネージャに資金を預け運用を一任することになるため、出資者(投資家)が投資に関して考えたり干渉する余地はありません。
ヘッジファンドは、そのファンドの理念や戦略、投資手法に共感できるファンドに”相乗り”する形で資金を預けるものであり、ファンドの運用に口出しするようなものではありません。
自分でアレコレ考えたり、口出ししたい人にとっては不向きかもしれませんが、一方で投資に充てる時間が十分に取れない人たちにとっては、「全部丸投げで運用を進めてくれるサービス」として重宝されています。
本気で投資に取り組もうと思った場合、市場調査から会社の業績の分析、株価の評価、売買のタイミングの判断などなど、必要な作業は盛り沢山です。
専業投資家にでもならない限り、サラリーマンや自分の仕事がある一般の投資家が、自分自身で全ての作業を完結するのは難しいでしょう。
初心者でも安定
富裕層向けのサービスであり、ある程度の資金が必要になる(※)などのハードルから、ついつい初心者が敬遠してしまいがちなヘッジファンドですが、実は投資初心者にこそおすすめできます。
※詳しくは『ヘッジファンドの注意点』で後述します。
ヘッジファンドは、先述の通り「ファンドに資金を預け運用を丸投げする」サービスのため、出資者(投資家)の腕や経歴、金融の知識などで差がありません。
歴戦の投資家も、昨日投資を始めた大学生でも、同じファンドに同じ額を預ければ、誰でも同じリターンを得ることができます。
そのため「資産運用はしたい、必要だと思っているけれど、詳しいことがわからないからなかなか投資に手が出せない」という初心者にこそヘッジファンドはおすすめできます。
初心者におすすめできるとはいえ、何もわからないままどんなファンドに投資してもよいわけではありません。
投資初心者であっても、そのファンドが「どんな戦略の元に、どんな運用をしているのか」程度はきちんと理解・把握する必要があります。
正しいファンドの選び方については『ヘッジファンドの選び方』で詳しく解説しています。
ヘッジファンドの注意点
ここまで見てきたように「手間なく・安定して・ハイリターン」が期待できるヘッジファンドですが、一方で注意点もあります。
- 最低出資金額
- ロックアップ期間
- 契約スキーム
についてそれぞれ解説していきます。
最低出資金額
ヘッジファンドでは「最低出資金額」が設定されているのが一般的です。
そのため、投資信託などのように「1,000円からスタート」といったお手軽さはありません。
海外のファンドや、規模の大きいところだと「最低1億円」などが相場ですが、日本国内の比較的小規模なファンドであれば、もう少し少額に設定されている場合もあります。
それでも「1,000万円」程度が最低出資金額のハードルになるので目安にしておきましょう。
ロックアップ期間
ヘッジファンドは急激な運用資金の増減を防ぐため(※その理由については『ヘッジファンドに対する誤解』で解説)、新規の募集や解約(出金)のタイミングが制限されています。
これを「ロックアップ期間」と言い、ロックアップ期間が1年なら1年に1度しか出資(新規投資)・出金(解約)ができません。
ヘッジファンドに一度預けてしまうと、急に手元に現金が必要になった場合、すぐに解約できないことも考えられます。
ロックアップの期間はファンドによって様々(年単位の場合もあれば、数ヶ月単位の場合も)なので、契約の際には十分に注意しましょう。
「すぐには解約できない」と言いましたが、そもそもヘッジファンドのようなプロに預けて資産運用をする場合、5年、10年(あるいはそれ以上)の中長期で預けることを前提にするべきです。
あらかじめ長期投資を念頭に置いた上で、資金繰りを考慮しましょう。
契約スキーム
ヘッジファンドは、運用の質を高めるために、自社で直接募集・契約をする「私募」の場合が一般的です。
そのため銀行や証券会社のような窓口・代理店はなく、興味のあるファンドに対しては、直接問い合わせをしてコンタクトを取る必要があります。
「資料請求」などの形で、比較的カジュアルに問い合わせフォームが設置されているファンドもあるので、少しでも気になるファンドについては自分からどんどん問い合わせることをおすすめします。
ヘッジファンドに対する誤解
このようにいくつかの注意点はありながらも高い評価を得ているヘッジファンドですが、一方で「手数料が高い」「情報が少なく怪しい(詐欺だ)」と考えている人もいるようです。
確かに、ヘッジファンドの場合、投資信託などと比較して手数料は割高ですし、自分で株式投資をすればよりコストを抑えることができます。
また、実際に情報の非対称性を悪用した詐欺グループがいたことは否定できません。
ですが、ヘッジファンドの主たるコストである「成功報酬」は運用の成果に対する正当な報酬であり、決して不要・不当なものではありません。
運用に対して正当な報酬(手数料)を支払うことは、ファンドマネージャのモチベーションアップや優秀な人材の登用など、様々なメリット生みます。
むしろ、成功報酬のない投資信託などの場合、適切な報酬が支払われない分、運用の質が下がり、結果パフォーマンスが下がって損をするのは私たち投資家です。
タダより安いものはないのです。
また、情報開示の少なさについても、不審に思う人がいるかもしれませんが、これは運用に対する制限を無くし、より柔軟に高いパフォーマンスを追求するためです。
投資信託のように「公募」すると、広告を出したり積極的な広報をすることでたくさんの投資家を集めることができますが、一方で空売りやデリバティブを利用した投資などが制限され、投資機会を失うことにもなります。
また「ロックアップ期間」についても、一見すると投資家にだけ不利な仕組みにも思えますが、急激な資産の増減は、パフォーマンスを低下させ、結果投資家にとっての不利益にもなります。
ヘッジファンドが最も懸念しているのは、急激な相場の混乱などで株価が下がった時に、慌てた投資家がわけもわからずに解約を希望することです。
そうなってしまうと、解約には現金が必要になるため、ファンドは(一時的に)値下がりした株式を不本意に売却しなければならず、結果不要な損失につながります。
ファンド・投資家双方の利益を確保するためにも「ロックアップ期間」は重要な役割を担っているのです。
このように、ヘッジファンドに対しての一般的な誤解には、実はより本質的な目的・メリットがあり、その点をきちんと理解できていない人たちが、表面的な情報から誤認しているに過ぎないのです。
誤解 | 本質 | |
---|---|---|
成功報酬 | 手数料が高い | 適切な報酬は運用の質向上につながる |
私募 | 情報が少なく怪しい | 制約をなくし投資の機会損失を回避 |
ロックアップ期間 | 資産の流動性が下がる | 資本を安定させパフォーマンスを上げる |
ヘッジファンドの選び方
では、最後に様々なヘッジファンドから自分に合ったファンドを選ぶ際に重要になるポイントとおすすめのファンドを紹介しましょう。
ヘッジファンドのように、投資・運用のサービスを選ぶ際に多くの人が気にしてしまうのが、「リターン」と「手数料」です。
確かに、いずれもわかりやすい(比較しやすい)ポイントではありますが、これらの数字を最優先に判断してはいけません。
ヘッジファンド選びにおいて最も重要なのは、そのファンドがどんな運用をしているのか(運用理念・投資戦略・分析手法)です。
同じ「年10%」のパフォーマンスであったとしても、
- コツコツ安定して運用するファンドが安定して10%前後で推移
- ハイリスク・ハイリターンなファンドだが平均すると年10%
では本質が全く異なります。
前者であれば、今後も安定した(損をしにくい)パフォーマンスが期待できる一方で、急激に2倍、3倍と資産が増える可能性は決して高くないでしょう。
一方で、後者の場合、短期間に急成長する可能性もある一方で、一気に暴落するリスクも考えられます。
表面的な数字のみならず、そのファンドがどんな運用をしているのかを見極めることが重要です。
ヘッジファンドの運用は「理念」と「戦略」に分けて考えることができます。
「理念」は先述の通り「コツコツ安定」や「ハイリスク・ハイリターン」などの大まかな方針・哲学です。
これを実現するための具体的な戦略が投資理念とマッチしているかをきちんと確認しましょう。
ヘッジファンドの具体的・詳細な運用の内容は公開されていませんが、出資者や問い合わせ(資料請求)した人に対しては、投資戦略などの説明があるのが一般的です。
そこできちんと話を聞いた上で、自身の求めるリターンに対して、納得できる運用が実践されているファンドを選ぶようにしましょう。
ファンドの運用戦略・方針に共感と納得ができた上で、出資の条件や十分なパフォーマンスが出ているのかを確認するようにしてください。
ファンド選びで失敗するパターンは「どんな運用をしているかよくわからなかったけど、パフォーマンスが高い/手数料が安い」などの理由で選んでしまう人です。
実際にどんな運用がされているのかがわからなければ、そのファンドが今後どうなるかをきちんと判断することはできません。
投資初心者であっても、ファンド側の説明をきちんと理解する必要はあります。ファンド側に説明を求めれば、わかりやすく説明してくれるはずなので、気になるファンドには積極的に問い合わせてみましょう。
おすすめファンド紹介
では、最後に特に投資初心者におすすめできるファンドを1つ紹介しましょう。
ここで紹介するのはBM CAPITAL(BMキャピタル)です。
BMキャピタルとは
名称 | ビーエムキャピタル合同会社 |
---|---|
英名 | BM CAPITAL LLC |
所在地 | 〒106-0032 東京都港区六本木7-18-1 |
事業目的 | (1)金融商品取引法に基づく有価証券及びデリバティブ取引 (2)各種事業への投資 (3)有価証券の自己募集 (4)経営コンサルティング業務 (5)前各号に附帯する一切の業務 |
参考:BMキャピタルHPより
BM CAPITALは日本株で運用するヘッジファンドです。
バリュー投資を軸に安定した運用することを主軸に、これまで「マイナスになった年0回」「年平均10%以上」という高い実績を記録しています。
バリュー投資とは、会社の資産価値(value)に着目し、より割安な銘柄に投資する投資手法です。
割安な銘柄に投資することで、値崩れするリスクを回避し、損をしにくく安定した運用に適しています。
調査や分析には膨大な時間や労力が求められますが、地道で健全・王道であり、理論的にもわかりやすく、初心者にもうってつけです。
最低出資金額は1,000万円に設定されており、ヘッジファンドの中では比較的はじめやすい部類でしょう。
- バリュー投資を軸にした安定した運用
- 初心者にもわかりやすい投資戦略
- 「マイナスになった年0回」「年平均10%以上」という高い実績
- 1,000万円から出資可能
より詳細な情報については、問い合わせ・資料請求することで得られるようです。興味のある人はぜひ一度コンタクトを取ってみることをおすすめします。