目次
高額運用の落とし穴
- まとまった金額を運用する場合は、リスクを抑えるために複数の投資先を見つけて分散する必要がある
- 一方で、優れた(株価が上がりそうな)投資先を見つけることは、数が増えれば増えるほど格段に難しくなっていく
資産運用をしている人の中には、1,000万円を超えるような、まとまった資産を投資に回している人もいらっしゃいます。
収入や貯蓄に比例して、運用に充てられる資産は増えていくので、大きな金額を運用することは決して珍しいことではありませんが、まとまった資産を運用する際には思わぬ落とし穴があるので注意が必要です。
その中で、最も大きな障害となるのが「銘柄(投資先)選びの難易度が格段に跳ね上がる」ことです。
仮に100万円を投資に充てようと考える場合、投資先は2~3銘柄もあれば十分でしょう。
もちろん、興味のある・株価が上がりそうに思える会社(株式)がもっとある場合は、さらに多くの投資先に資産を振り分けてもよいですが、仮にそれほど多くの投資候補が見つからなかったとしても、20~30万円単位で資産を振り分ければ十分事足ります。
ですが、1,000万単位の金額を運用しようと思った場合、そう簡単にはいきません。
投資に充てる金額が大きくなればなるほど、リスクを分散し安定して着実なリターンが見込める運用が重要になってきます。
投資を本業にされている方でもない限り、会社の分析や株価の評価など、投資先の選定に費やせる時間は限られています。
また、売買に割ける時間も限られているはずなので、多くの一般投資家の方たちは、基本的に「buy and hold(=長期保有)」を前提に投資先を選ぶはずです。
ですが、投資にあてる金額が大きくなってくると、その投資候補となる企業を探すのにも苦労することになります。
仮に1,000万円を運用する人が、「株式A:500万円、株式B:300万円、株式C:200万円」のようなポートフォリオを組めるなら問題ありませんが、多くの方にとって、この思い切った判断は非常に難しいはずです。
ポートフォリオ:投資資金の「組み合わせ」やその「バランス(配分)」のこと
特に投資資金の半分を占めている株式Aの株価が3%でも動いた場合、1日にして15万円前後の損益が発生することになります。
このようにまとまった資金を運用する場合、一部の株式に多くを委ねるのは非常に危険です。株価が右肩上がりなら問題ありませんが、日々の値動きが気になれば精神的なストレスにもなります。
また、もしA社に突然不祥事などが発覚し、急務で売買をしなければならないような事態が発生した場合、投資を本業とし、常に相場に張り付いている人でなければ、対応が遅れ大きな損失を被るリスクもあります。
やはり、まとまった金額を自分自身で運用しようと思った場合、それなりの数の投資先を見つけて分散投資する必要があるでしょう。
しかし、投資先の数を増やすことは簡単ではありません。
最初の2,3社は、元々興味のあった会社や身近な企業など、ある程度の候補から調べて、投資に値する株式を絞り込めばよいでしょう。
ですが、仮に10社に分散投資しようと考えた時に、その候補として何社を考えることができるでしょうか?
投資先として10社を選び出す労力は、2,3社を選ぶ場合の5倍では済みません。10倍、20倍の手間隙がかかる覚悟が必要になります。
そもそも、上場企業は3,750社(※2020年12月22日時点)ありますが、あなたの望むような投資をするに値する企業が十分な数あるとも限りません。
まとまった金額(ex. 1,000万円)を運用する際には、より多くの投資先を選定し分散投資が求められる一方で、その難易度は桁違いに跳ね上がっていくのです。
1,000万円を運用する際のポイント
- 資産運用のポイントは「計画性」
- 1,000万円を運用する場合は「年5~10%」を目安
- 10年続けることができるような運用の形も重要
では、ここでまとまった資産を運用する際に重要なポイントを押さえておきたいと思います。
ある程度のまとまった資金の運用を検討している人は、短期的な投機や、お小遣い稼ぎ程度の利益目的ではなく、中長期的に資産を築いていく「資産運用」の側面が強いかと思います。
その資産運用において最も重要だと言われているのが、運用の「計画」です。
ただ闇雲に「少しでも高い利回りが欲しい」「なるべくリスクを抑えた運用をしたい」と夢を見ているようでは、現実的で着実な運用には手が届きません。
リスクとリターンはトレードオフです。
トレードオフ:一方を得るためには、もう一方を犠牲にする(失う)必要があること。
より大きなリターンを求める場合は相応のリスクが伴いますし、必要以上にリスクを抑えてしまうと、ほとんどリターンを得ることができません。
例えば1,000万円を元手に長期的な資産形成をする場合、年5~10%程度の利回りが得られれば十分でしょう。
この「年5~10%」の利回りを基準に、最もリスクの抑えられた運用の方法を検討すればよいのです。
例えば、FXなどは年5%どころか、10%も20%ものリターンを得られる可能性がありますが、一方で大損する可能性も高く、求めているリターンにリスクが見合っていません。
また、銀行の定期預金(年1%未満)では、リスクなく着実に運用することができますが、一方で年5%もの金利が付くものはないため、必要なリターンを得ることができません。
必要なのは、どの程度のリターン(パフォーマンス)が必要かをあらかじめ見積もっておいて、それに適した運用方法を選択することです。
そして、もう一つ、資産形成において重要なのは、長期間その運用を継続できることです。
仮に年10%のリターンが期待できたとしても、1年限りのものでは10%のリターンで終わってしまいます。
翌年も同じような投資先を見つけられれば問題ありませんが、次に続くものがなければ意味がありません。また、同じような投資先を探す手間も面倒です。
あるいは、自分自身で銘柄分析をし、年10%程度のパフォーマンスが出せたとしましょう。
確かに投資の実力が高いことは素晴らしいですが、そのための銘柄分析に毎日何時間も費やす場合、長期的にそれが続けられるかも考えなければいけません。
はじめたばかりのころは続けられても、仕事や子育てなどが忙しくなれば負担になるかもしれません。
また、運用が上手くいくことで資産が増えれば、(もちろん嬉しい一方で)投資に必要な時間が増えるのというジレンマも抱えています。
- その投資先が5年、10年と続いていくものなのか。
- またその運用の方法が、私たち投資家自身にとって無理なく続けていくことができるものなのか。
この2点についても見落とさないように注意しましょう。
資産運用において、目標設定は非常に重要です。
では、ここでなぜ年5~10%程度のパフォーマンスを目標にするべきなのかについて詳しく解説していきたいと思います。
年5~10%程度の利回りが適正であり、かつ十分であるポイントは主に以下の3点です。
- 経済成長・インフレを考慮すると年5%が最低ライン(年3%程度では物足りない)
- 年10%を超えるようなパフォーマンスは現実的ではない(金融業界のトップクラス)
- 年5%でも10年複利で1.63倍、20年で2.65倍。年10%なら10年複利で2.59倍、20年で6.73倍
まず世界の経済成長やインフレの進み具合から、最低限必要なラインを考えていきましょう。
2020年に入ってからは、コロナの影響もあり世界的に景気が停滞しているものの、長期的な視点でみれば、世界の経済は成長し続けています。
これは、日本においても同様で、ここ10年(2011年〜2020年)を見ると、−0.27%~+2.76%と、平均で+0.53%のインフレ率です。
コロナによって一時的に状況は一変してしまいましたが、日本銀行は「年2%インフレ(消費者物価の上昇)」を物価安定の目標として掲げており、様々な金融政策が施されています。
また、世界的に見ると、物価上昇率は年3~4%で推移しており、2020年に限ってはコロナの影響で-4%にまで落ち込んでしまったものの、その反動を受けて2021年は年5%+のインフレが予測されています。
つまり、最低でも年4~5%程度はパフォーマンスを出さなければ、世界経済の成長についていくことすらできないのです。
このことからも、資産運用の目標として、最低でも年5%程度は確保したいという目安ができます。
一方で、運用の「限界点」を考えてみましょう。
ここでは、投資の専門集団であり、金融業界においてもトップクラスのパフォーマンスを誇るヘッジファンドの実績を参考にします。
ヘッジファンドは世界中に数え切れないほど存在しますが、どんなに優れたファンドでも年20%も30%ものパフォーマンスを記録しているわけではありません。
『千年投資の公理』によると、世界有数の格付け機関モーニングスター社の調査で「年15%以上のリターンを15年以上」維持しているファンドは、全体の0.4%(約5,500社中20社)しかありません。
投資のプロであり、最強の金融エリートと言われるヘッジファンドでさえ、年10~15%程度のパフォーマンスと言われているのが現実です(これはこれですごい数字ではありますが…)
この数字から考えても、一個人投資家が年10%を超えるようなリターンを得ることがいかに無謀かがわかります。
- 世界の経済成長:年3~4%
- ヘッジファンドのパフォーマンス:年10~15%
の2点から考えても、個人投資家が狙うべきリターンは「年5~10%」程度が適切でしょう。
年10%にも満たないようなリターンでは物足りないと考える人もいるかもしれませんが、長期間・しっかりと複利で運用を続けることができるのであれば、このパフォーマンスは十分すぎます。
1,000万円を元手に年5%と10%で運用したシミュレーションは以下の通りです。
年5% | 年10% | |||
単利 | 複利 | 単利 | 複利 | |
元本 | 1,000万円 | |||
1年後 | 1,050万円 | 1,050万円 | 1,100万円 | 1,100万円 |
2年後 | 1,100万円 | 1,103万円 | 1,200万円 | 1,210万円 |
3年後 | 1,150万円 | 1,158万円 | 1,300万円 | 1,331万円 |
5年後 | 1,250万円 | 1,276万円 | 1,500万円 | 1,611万円 |
10年後 | 1,500万円 | 1,629万円 | 2,000万円 | 2,594万円 |
15年後 | 1,750万円 | 2,079万円 | 2,500万円 | 4,177万円 |
20年後 | 2,000万円 | 2,653万円 | 3,000万円 | 6,727万円 |
30年後 | 2,500万円 | 4,322万円 | 4,000万円 | 1億7,449万円 |
確かに、単利(利益を都度確定し、運用に充てる資金は1,000万円のまま)で運用した場合、得られるリターンも固定となってしまうので、資金の増え方にも変化はありません。
しかし、運用で得られた利益をそのまま次の運用に上乗せし、重ねて運用していけば、資産は加速度的に増えていくのです。
この表を見てもわかるように、時間経過とともに福利の効果は倍々に大きくなっていきます。
このことからも資産運用はなるべく早くスタートし、長期間コツコツと継続することがいかに重要かがわかります。
年5%でもきちんと複利で運用すれば20年後には2,600万円を超えます。仮に年10%で30年運用できれば、資産は1.7倍の1億7,500万円近くにもなるのです。
この数字だけみても「年5~10%」の利回りがあれば十分ということがお分かりいただけるでしょう。
低すぎず、高すぎず、年5~10%程度で長期間コツコツ運用する方法を考えることが重要です。
富裕層の資産運用の方法とは
- 富裕層はプロ(PB)に任せて運用をしている
- PBはハードルが高すぎる。しかし、国内のヘッジファンドであれば、より簡単に運用を依頼することが可能
- 運用資金の目安は1,000万円
では、まとまった資産(1,000万円以上)を長期的(10年単位)にそこそこのリターン(年5~10%程度)が期待できる、具体的な運用の方法について考えていきたいと思います。
ここでは、中長期的な資産運用をし続けている先駆者であり運用の大ベテランである、富裕層や資産家の方法を参考にしましょう。
億単位の資産を保有・運用している富裕層や資産家と呼ばれる人たちの多くは、自分で株や不動産の売買をしているわけではありません。
彼らは自分の大切な資産を投資・運用のプロに預け・任せることで、長期的な資産形成をしています。
そんな中でも最も有力なのはプライベートバンク(通称:PB, Private Bank)でしょう。
PBは、運用の達人ではありませんが、資産管理の達人です。
様々な投資先や運用のプロ(ヘッジファンドなどの投資会社)と関係を築き、金融の世界のあまねく事情に精通しています。
富裕層や資産家と呼ばれる、いわゆる「大金持ち」たちは、PBを経由することで、様々な金融商品や投資会社に資産を分散し、バランスを調整しながら資産形成をしています。
PBは主に、メガバンクや大手投資銀行などの一部門・サービスとして展開されていますが、そのハードルは非常に高く、とても一般人に手の届くものではありません。
以下に主要なPBを利用できる条件を整理しておいたので、興味のある人は参考にしてみてください(※これほどの資産がある人には、通常金融機関サイドからコンタクトがあります)。
クレディ・スイス | 最低預入5億円〜 |
UBS | 最低預入2億円〜 |
ロンバー・オディエ | 最低預入1億円〜 ※金融資産3億円以上保有 |
みずほプライベートウェルスマネジメント | 最低預入10億円〜 |
ここまでの資産は保有していない、こんな多額な資金は用意できないという人は、最終的に運用をしているヘッジファンドに直接投資する方法があります。
ヘッジファンドとは、投資によって絶対的な利益を追求する、資産運用の専門機関です。
投資のプロであるファンドマネージャ(運用責任者)がファンドを率いて、それぞれ独自の戦略と高い専門性を駆使して、高いパフォーマンスを維持しています。
以下の様々なデータ(グラフ)を見ても、ヘッジファンドが下げ局面に強く、総合的に高い成果を残していることは明らかです。
出典:日銀レビュー 最近のプライベート・エクイティ・ファンドの増勢について
出典:モーニングスターカンファレンス2015~2015年の投資環境~採録 | モーニングスター 特集
ヘッジファンドは、主に自己資金に加えて、投資家(出資者)から集めた資金を合わせて運用します。
投資家(出資者)は、手数料を支払うことで、投資のプロであるヘッジファンドの運用成果を教授することでき、ヘッジファンドも運用する資金が増えることで運用の幅が拡がるという双方にとってのメリットがあります。
ヘッジファンドの手数料は決して安くはありませんが、ファンドのパフォーマンスが年10~15%程度であれば、投資家が年5~7%程度のリターンを得ることが期待できます。
世界的なヘッジファンドの場合、PB経由でしかコンタクトが取れないところや、運用依頼を受付ていない場合もありますが、日本国内の中小規模のファンドであれば、運用を検討している個人が直接投資できるものも珍しくありません。
とはいえ、投資信託のように数万円や数千円単位で誰でも簡単に始められるというものでもありません。
国内のファンドでも、最低1,000万円は運用資金が必要になります。
決して小さな金額ではありませんが、PBが最低でも3~10億円の資金を必要とすることを考えると、より多くの人にとって身近な選択肢となり得るはずです。
また、出資の際には、必ず面談が必要となり、対面※での説明を受けて投資の内容を確認する必要があります。
※最近はオンラインで面談するケースもあるようです。
ヘッジファンドとしても、犯罪で得た資金を預かってしまったり、マネーロンダリングなどに悪用されるリスクがないかをチェックするため、本人確認と簡単な審査を設けているケースもあります。
また、ファンドの投資戦略と出資者の意向がマッチしているかの確認もあります。
ヘッジファンドは、元々リファラル(紹介やクチコミ)で資金調達をするのが一般的でした。一般の投資家からも資金を募集するということは、調達の機会が増えると同時に、リスクにもなり得るのです。
いずれにせよ、ヘッジファンドも、PBほどでは無いにせよ、誰でも簡単に運用できるものではありません。
1,000万円以上の運用資金があり、中長期的な運用を検討している人にだけ許された資産運用の選択肢です。
ヘッジファンドで運用するメリット
- パフォーマンスが高く、年5%+のリターンが期待できる
- 運用を一任するので、投資家に負担がない。初心者でもOK
- 資金が増えても投資家の手間や負担が変わらない
では、なぜ資産運用を最も重視している資産家や、彼らが頼りにするPBが、ヘッジファンドでの運用を信頼しているのか、そのポイントを解説していきましょう。
パフォーマンスが安定している
先述の通り、ヘッジファンドは金融機関の中でもパフォーマンスが高く、安定しています。
(再掲)
一般的なヘッジファンドが10年で約2倍のパフォーマンスを記録していることを考えると、年7%程度のリターンが期待できます。※手数料控除後の値です
先述の通り「年5~10%」のリターンがあれば十分なことを考えると、ヘッジファンドに資産を預ければ、目標の利回りが達成されることがわかります。
また、ヘッジファンドのもう一つの特徴に「絶対収益」の追求があります。
ヘッジファンドは、運用によって出た利益を収入源とするため、上げ相場はもちろん、市場全体が下がっている局面であっても、絶対的なリターンを追求します。
市場・景気に左右されず、長期的に安定したパフォーマンスが期待できるのも、ヘッジファンドの優れてるポイントです。
絶対的なリターンとは、利益の絶対値がプラスになる状態のことです。
「絶対に利益が出る」わけではないので注意しましょう。
一方で、相対的なリターンは、市場のパフォーマンスを上回る状態を指します。
市場が横ばいの場合は、プラスのパフォーマンスであれば問題ありませんが、市場が+5%の時はそれ以上(+7%や10%)のパフォーマンスを目指します。
一方で、市場が-5%のときは、-3%であっても十分に成果が出ていることになるので注意が必要です。
絶対収益を追求するヘッジファンドと違い、相対収益を追求するような運用(主に投資信託など)の場合、そのファンドの実力だけでなく、相場の状態も含めて投資先を検討する必要があるため、投資の難易度は高くなります。
手間がかからない・精神的にもラク
ヘッジファンドでは、投資のプロに運用を一任するため、投資家は何も手間や時間をかけることなく、資産を運用することができます。
自分自身であれこれ考えて投資先を検討したい人にとっては少し物足りないかもしれませんが、本業がプライベートが忙しく、あまり投資に時間を避けない人や、投資の知識があまりない初心者でも安心して運用できるというメリットがあります。
また、預けている資産の状況を、四六時中知れるわけではないのもヘッジファンドの特徴の一つです。
株で運用している場合、秒単位の値動きが常に資産に反映され、儲かったり損をする瞬間が続きますが、ヘッジファンドではファンドごとに定めている定期レポートなどでしか、その運用の成果を知ることができません。
ファンドによっては、担当者に問い合わせることで、定期的に状況を確認できる場合もあるようですが、ファンドのパフォーマンスやその時々の状況が常に公開されているわけではない点に注意しましょう。
一見すると不透明なようにも見えますが、お金を預けている側からすると、四六時中運用の成果に頭を悩ませ、精神をすり減らす必要がないため、結果としてストレスなく続けることができるメリットもあります。
ちなみにヘッジファンドの運用成果や、その投資内容は定期レポートによって出資者に共有されるケースがほとんどです。
毎月、3ヶ月毎など、頻度はファンドごとに異なりますが、その中で運用の実態は細かく解説されるものなので、決して不透明ではありません。
運用資産が増えてもOK
最後のポイントは、仮に運用したい金額が変化しても、投資家が運用の内容について大きく頭を悩ませる必要が無い、という点です。
資産運用を続けていて、ある程度の時間が経てば、新たに貯蓄額が増え、運用に回せる金額が大きくなるかもしれません。
自分で運用している場合、改めてポートフォリオを見直し、色々と計画を練り直す必要がありますが、ヘッジファンドで運用しているならば、預け入れる金額を増やせば問題ありません。
あるいは、何かしらの事情で、投資に回す金額を減らしたい場合も、必要な金額だけ出金(解約)すればOKです。
仮に1,000万円運用していた人が、追加で1,000万円を運用したいと考えた場合、運用資金は2倍になるため、投資の内容は大きく見直す必要が出てきます。
しかし、50億円を運用しているヘッジファンドに預ける金額が1,000万円増えても、ファンド側は50億円→50億1,000万円と、資産0.2%増えたに過ぎないので、その影響を小さくすることができます。
長い人生を過ごしていれば、何が起こるかわかりません。
突然の出費が必要になることもあれば、臨時収入を得ることもあるでしょう。生活様式が一変することもあるかもしれません。
そもそも、運用を続けていけば、資産は確実に変化していきます。
そのような様々な変化に難なく対応することができるのも、ヘッジファンドで運用するメリットです。
注目ファンド紹介
では、最後に数あるヘッジファンドの中でも最近話題の注目ファンドBMキャピタルを紹介しましょう。
ファンド概要
名称 | ビーエムキャピタル合同会社 |
英名 | BM CAPITAL LLC |
所在地 | 〒106-0032 東京都港区六本木7-18-1 |
事業目的 | (1)金融商品取引法に基づく有価証券及びデリバティブ取引 (2)各種事業への投資 (3)有価証券の自己募集 (4)経営コンサルティング業務 (5)前各号に附帯する一切の業務 |
参考:BMキャピタルHPより
BMキャピタルは、バリュー投資を軸に、リスクを抑えて着実なリターンを追求した運用をする日本のヘッジファンドです。
バリュー投資:会社のバリュー(value:価値)を重視し、割安な株式に投資することでリスクを抑えてリターンを追求する投資方法の一つ。
「低リスク」「損失を出さない」という信念を実現し、通年でマイナスになっていないという素晴らしい実績を残している一方で、年10%以上という十分すぎるパフォーマンスを記録しています。※
「私募ファンド」に該当するため、公開されている情報は限定的ですが、最低出資金額も1,000万円に設定されており、比較的ハードルの低いファンドとして、投資初心者にも十分おすすめできます。
私募とは、自社で限定的に募集しているファンドのこと。
金融商品は不必要な誤解を防ぐため、私募の場合多くの情報を公開してはいけないという制限がある。
一般的な投資信託のように、証券会社で取り扱ったり、ひふみ投信のように広告などを出して広く大々的な募集をするファンドを「公募」と呼ぶ。
公募(一般募集)ファンドの場合、運用の内容に制限がかかり、様々な免許取得が必要になるなど、手間もコストもかかるため、小型ファンドには私募のものも多い。
詳しくは、直接問い合わせて、ぜひご自身の目で確認・検討してみてください。